多太神社

多太神社は、創祀が遠く古代に遡る。
社縁起によれば503年、武烈天皇５年に男大迹王子（後の継体天皇）の勧請によると伝えられ、平安時代初期には延喜式内社に列している。
寛弘５年（1008）舟津松ヶ中原にあった八幡宮を合祀し、爾来多太八幡宮と称した。
寿永２年（1183）源平合戦の時、木曽義仲将軍が齋藤別当實盛公の兜・鎧の大袖などを奉納した。
室町時代、時宗・遊行第十四代太空上人が貫盛公の霊を供養。以来歴代の遊行上人が参詣されている。
加賀三代藩主前田利常は社地を寄進。
慶安２年（1649）能美郡の総社とした。
元禄２年（1689）芭蕉翁が奥の細道行脚の途次、当社に留杖。 実盛公の兜によせて感慨の句を捧げている。
歴代の加賀藩主、為政者はいたく当社を崇敬し、明治５年には県社に指定された。
平成15年10月、創祀壱阡五百年大祭の齋行を盛会裡に終えた。
実盛公御崇敬の縁により、熊谷市妻沼聖天山歓喜院様とは友好提携を、また藤沢市の時宗総本山、清浄光寺（遊行寺）様には深い御教導を頂いている。
数世紀の間、宮司・氏子・奉賛会はよく人を得、神威の隆盛に寄与してきた。社の興隆は今後も絶えることはない。