福市遺跡は米子市街地の南東4 ㎞の米子市福市の丘陵上にあり、東西500 m、南北400 mの範囲に広がっています。この内、日焼山と吉塚の 39,414 ㎡が、昭和 45 年(1970)に国の史跡指定を受け保存されています。
遺跡は山市場、御所原、南御所原、四ツ塚谷、日焼山、吉塚、青木向、大成など地区で調査され、全体では 263 基の遺構が確認されています。史跡指定地内では弥生時代後期(3世紀)から古墳時代後期(6世紀)にかけての、住居跡、土壙墓、古墳、横穴墓、 柱穴群、溝などの合計 133 基の遺構が保存されています。遺跡からは、約 35,000 点の弥生土器、土師器、須恵器をはじめとして、鉄器、石器、玉類、土製品、鏡片など当時の生活を物語る遺物が大量に出土しています。
集落跡と墳墓群が区分された配置で一体となっているのが特色で、また住居構造、集落の変遷を知る上でも重要な遺跡です。