当社に祀られるご神体の不苦労様は、旧田儀櫻井家の山から運ばれてきました。
田儀櫻井家は可部屋(上阿井)櫻井家の分家で、近代初期から1890年(明治23年)まで旧藪川郡多町大字奥田儀宮本を本拠地として、たたら製鉄業を営み、約250年間盛衰を繰り返してきました。当時の製鉄業は、藩の保護奨励事業であり、多くの鉄山職人や砂鉄採取そして運送や販売などの企業体で働く人々がたくさんいたそうです。その人々が、事業の隆盛繁栄・無病息災・五穀豊穣などを祈り重ねたご神木を譲り受け、ご神体として祀ったのがこの神社の始まりといわれています。