足利尊氏再興の社殿
三井寺の鎮守社のひとつで、北院伽藍の中心建築です。現在の建物は、足利尊氏によって貞和3年(1347)に再興されました。檜皮葺屋根の流れるような美しさをもつ社殿建築で、「流造」の代表的遺構として知られています。
堂内の須弥壇には素木の厨子が安置され、三井寺の開祖・智証大師ゆかりの国宝・新羅明神坐像がまつられています。
平安時代、河内源氏の武将・源頼義の三男・義光が、新羅明神の社前で元服し、新羅三郎義光と称したことから三井寺は源氏一門をはじめ河内源氏の流れを汲む足利家の尊崇をあつめることとなりました。