宇氣比神社

当社の創祀は不詳であるが、古くから村松の産土神として祀られていた。もとは八王子社と称したが、明治二年八月に改号して宇氣比社となった。明治４０年３月には、村社宇氣比社の境内神社であすった末社（神明不詳一座）、塩ノ神社（塩ノ神）、北浜村大字村松字西里鎮座の無格社天神社の境内神社であった末社（神明不詳一座）、中川ノ社（元豊受大神宮長官村松家行郷）、北浜村大字村松字三田山鎮座の無格社神池ノ社（建速素盞鳴命）の会せて５社を合祀し、明治４２年５月には、先述の無格社天神社（菅原道真公）と西里鎮座の番外社秋葉神社（火之迦具土大神）を合祀した。更に同年６月には、合祀令の一村一社の原則により、北浜村内の村社八玉社、村社佐登奈加社、村社加須夜神社（式内社）と統合され、北浜村大字村松字西山１ノ１、同村大字東大淀字東山３ノ３の立会地に、新しく村社北浜神社として合祀された。しかし、戦後、各字に神社を戻そうとする気運が高まり、昭和２６年３月に北浜神社から八玉神社（大字有滝）、佐登奈加神社（大字東大淀）、加須夜神社（大字柏村）が分祀され、同年１２月、社名を北浜神社から宇氣比神社に改称し、翌２７年、神社を元宮地に移し、今日に至っている。また当社は田端氏が代々禰宜として奉職し、「徳禰宜」と称されていた。現宮司の田端勇氏は１１代目である。