いいでさんじじんじゃおくみや
福島県喜多方市山都町一ノ木
福島・新潟・山形の3県をまたがる飯豊山の、喜多方側の登り口である一ノ木(麓宮)及び頂上(奥宮)に所在する。奥宮は本殿が無く拝殿のみの形式をとるが、これは山を神体そのものとして捉えるためである。その開..
福島・新潟・山形の3県をまたがる飯豊山の、喜多方側の登り口である一ノ木(麓宮)及び頂上(奥宮)に所在する。奥宮は本殿が無く拝殿のみの形式をとるが、これは山を神体そのものとして捉えるためである。その開基には複数の説があるが、社伝によると、白雉3(652)年に修験道の開祖とされる役小角(役行者)が飯豊山に登り、五社権現を祀ったのがその始まりという。 麓宮が所蔵する銅造五大虚空蔵菩薩坐像5躯は五社権現の本地仏とされている。各像は肩と膝先で分解できるようになっており、修験者が奥宮登拝の際に持ち運んだものと考えられている。 5躯の中にはその姿から虚空蔵菩薩以外の種類も含まれていることが指摘されており、なお検討を要するが、飯豊山信仰の神仏習合の世界を示す遺品として重要である。
五社権現
旧県社
605
・銅造五大虚空蔵菩薩坐像(県指定重要文化財)/絹本著色飯豊山山道絵図附桐箱(県指定重要文化財、福島県立博物館寄託)/銅造地蔵菩薩坐像(市指定有形文化財)