八日市場城はJR八日市場駅の北側、現在は天神山公園となっている丘陵上に築かれました。台地周囲は断崖になっており、天然の要害となっています。南方約8kmの位置に九十九里浜が広がる水運の要衝で、当時は今よりも海岸線が迫っていたと推測でき、城山の周辺は低湿地帯だったと思われます。築城年代等の詳細は定かではありませんが、千葉氏家臣の押田氏の居城と考えられています。調査によると複数の堀が検出され、16世紀代の在地の土器等の遺物が出土していることから、八日市場城は押田氏の勢力拡大に伴い取り立てられた城と思われます。城を整備し、そして、押田氏ゆかりの寺院である福善寺が城下にあり、八日市場の宿が形成されていったと考えられます。